講師は、新潟日報社新発田支局の風間栄治支局長。
「読者が読みたくなる紙面作り」というテーマで、広報誌作りのイロハを教えていただいた。
まず新聞と広報誌の違いはあるものの、せっかく心を込めて作っても、読んでもらえなければただの紙切れなので、どうしたら手にとって読んでもらえるかを心がける必要があるとのこと。
取材記者と整理記者という役割分担があるそうで、整理記者の役割は
①ニュースの買い付け人
②ニュースの格付け人
③ニュースの料理人
で「最大多数」という共通性を判断基準とするそうだ。
新聞のこと
■ニュースの8つの基準~ニュースと読者を近づけること
新しいこと、珍しいこと。エッと驚くこと。
②人間性
人命に関わること。死亡や重症などの記事。
③普遍性
大衆性があること、ワイドショー的なこと。有名人の記事など。
④社会性
事件などの何故?…にあたる部分。
⑤影響性
長期間影響があること。殺人事件や予算審議など。
⑥記録性
特に数字。天気や気温など。
⑦国際性
国際社会の中の出来事。ノーベル賞授賞など。
⑧地域性
地元の人々にとっての関心ごと。
■新聞の特性
①予測性
速報性は電波媒体に及ばない。中長期の展望を予測。
②解説性
出来事の背景や意味づけ。
③詳報性
テレビやラジオでは伝えきれない詳報。
読まれる紙面作り…見出しが大事
■見出しとは
ニュースを的確簡潔に表現し、読者に伝えるもの。「読んでみようか」を促すもの。
見出しは読ませるものではなく、見せるもの。
■5W1Hと5つのC
だれが、どこで、いつ、何を、なぜ。
必要なのは、Correct(的確)、Concise(簡潔)、Clear(平易)、Choice(選択)、Charm(魅力)
■基本形
9本(文字)、11本(文字)。
■キーワード
記事の中から。
■人畜無害
見出しはコワイ。解釈が問題になることも。
■レイアウト
よみやすく、なにを見せたいのかを押さえて格付けし、アクセントをつける。
アタマは大きく、カタ・ハラはそれより小さく…。
という感じのプリントをいただいた。
新聞では社会面なり地域面なりで読者像を想定し、その読者と近づけるニュースを掲載するそうだ。
当然といえば当然だが、PTAの広報誌などでは必ずしもできていないのではないか。
PTA広報誌の読者は誰か…は、その学校を取り巻く環境によって違ってくるだろう。
地域とのつながりが薄く、児童数もそこそこで、紙媒体だけで、保護者の学校情報への関心が少ないところは、ターゲットは保護者だけでいいし、例年通りの内容で行事の様子や児童のコメントなんかだけでOKだろう。
そうではなくて、過疎の地域だったり、インターネットの活用が盛んな地域だったり、「学校情報の見える化」への要望が多かったり、卒業生や地域の関心が高かったり…という場合は、それに合わせて設定していかないと怒られるw
たとえば、地域の魅力としての学校情報を出して子育て世代の移住を促したい…なーんてときは、インターネットにアップすることを想定して、子育て世代が惹かれるコンテンツや紙面づくり、著作権や肖像権といったハードルをクリアしていかないと。
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