2013年5月11日土曜日

金魚台輪

新潟県新発田市に伝わる「金魚台輪」。

Wikipediaによると…
新発田藩藩主溝口氏お抱えの笛師を祖先に持つ竹細工師、矢代周平が1887年頃に考え出した玩具と伝えられている。上部に金魚の形をしたぼんぼりが乗った小さな曳き車であり、お盆近くになると子供達がぼんぼりの中にロウソクを灯し、夕暮れ時に曳き回して遊んでいた。”

いまでは、新発田まつりのときに町内会ごとに近所を練り歩いて、終わったらお菓子をあげるっていう寸法だ。

その他、紹介記事(新潟職業能力開発短期大学)


日本全国郷土玩具ミュージアムによると

“灯玩具は、青森の「ねぶた」や秋田のキリ切り子灯篭など東北各地で見られる、睡魔を払う眠り流しと、盆の精霊迎えの習俗が混同して生まれたものとされています。”

で、Wikipediaの出典である「にいがたの郷土玩具」(川口栄三著)という本を探しに新発田市立図書館にいってみた。
時間がなかったので、その本は探せなかったが、「昔のしばたの暮らし」(ふるさと伝承記録刊行会:昭和62年)に同様の記載があり、胴の中で囃子方がいて「しちょうめ囃子」「魚がし」という歌を歌いながら大きな金魚台輪を曳いていたそうだ。
また、子どもたちは夏の夜にカラカラとロウソクの火を灯したミニチュア金魚台輪を曳くのが楽しかったのだそうだ。

時代を超えた明治のヒットメーカー竹細工師の矢代さん、グッジョブ(*^ー゚)b

この金魚台輪を作る最後の職人さんが亡くなり、作り手がいなくなった新発田。
ハードなタイプの置物専用で「NPO法人作業所あゆみ」というところだけが手がけている。
後継者がいないということは、よっぽど需要がなかったのか、売り方が悪かったのか…。

このままだと過去の遺物になる。いや、プレミアがつくかw

でで、新発田市観光協会では、この「金魚台輪」にあやかろうとマスコットキャラクター「しばたん」をつくった。ま、現物を承継することも大事。その第1歩でしょうか。



最近では、冬季限定の金魚台輪焼なんてのもある!
うちわにも。このデザインが子どもっぽくなくてお洒落と評判。
新発田市の職員さんの名刺にもこれが入っている。
これが曳き車になったら、大ブレークすると思うw


金魚台輪を観光資源にしようと思ったら、広域連携もおもしろそうだ。

全国に同様の明かりを入れた郷土玩具があって、新潟県村上「鯛ぼんぼり」、新潟県三条・巻「鯛車」、新潟県三条「鯉灯篭」、山口県柳井「金魚灯篭」、島根県出雲「蒸気船」、熊本県山鹿「紙灯篭」、青森県八戸「イカ灯篭」、青森県弘前「扇灯篭」などなど(灯玩特集)。
子どものってわけじゃないが、青森県弘前「金魚ねぶた」なんてのもある。
全国○○サミットとかが流行りなので、音頭をとってやるのも手。
何年か前に、「横浜人形の家」でそんなイベントがあったようだが。

巻のまき鯛車商店街は、小型の鯛車を六本木ヒルズで1周レンタルイベント「鯛車練り歩きワークショップ」をおこなって話題になった。製作教室も定期的にやってくれるそうで、いってみたい!
鯛車復活劇はこちら「鯛車復活プロジェクトブログ」「HP



新発田の金魚台輪もこのタイプを復活させて、タイやシンガポールなど海外にもっていったら、クールジャパンかも。
意外と県外にいる新発田出身の方々が欲しがっている現実もあり、マーケットが確立されれば職人さんも育ってくるだろう。


ま、子どもの夜の楽しみってカテゴリーは、今になったら逆に新鮮かもしれない。
なにせ、テレビやゲームしてて「早く寝なさーい」と怒られるのが定石のようだしw

で、灯篭つながりでタイのロイクラトン祭りのコムロイ(ロウソク気球)
日本じゃこれは消防署が黙っていまいw




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